社会環境と子供の肥満

社会環境と子供の肥満

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貧困が肥満をつくる



日本と韓国で子供の肥満を調査した所、昔の韓国では裕福な家庭の子供に肥満の率が高いという結果が得られ、現在の日本では貧困家庭の方が肥満率が高い傾向にあります。


貧困家庭における肥満児増加の理由として、十分な栄養を摂れない痩せ妊婦が多く、結果その子どもは肥満化しやすい事があり、さらに学童期では
  • 安くてカロリーの高いファーストフードでの食事
  • 個食が多い
などもあり
貧困率と肥満率は相関する
事がわかります。


子どもの肥満対策には、肥満防止の啓もう活動とは別に貧困家庭へのケアも重要になってきます。



遊びと肥満の関係



子どもの肥満が増加した理由には
運動不足
も大きく影響しています。


群馬県の自然いっぱいの中で育ってきた兄弟は親の仕事の都合で東京に引っ越してきましたが、いままでの様に体を動かして遊ぶことが出来ない環境では
  • コンビニに行く
  • テレビゲームで遊ぶ
などで一気に肥満になり、さらに脂肪肝にまで発展してしまいました。


逆に東京暮らしで肥満と脂質異常のある子どもが、山形の親戚の元で生活したところ、自然の中で飛び回って遊んでいると6ヵ月で肥満は解消したという事例があります。


成長期の子供にとって、体を動かして遊べる環境がいかに大切かということがよくわかります。


環境の変化と肥満は災害時にも起こり、原発事故で外で遊べなかった子供たちでは一気に肥満児が増えたということが報道されました。


運動が嫌いな子供は幼児期から
外で遊んだ経験がない
という傾向が顕著に表れ、その子供の生活習慣は学童期で決定づけされることになり、大人になっても続いてゆきます。



子どもの肥満解消対策



子どもの肥満は子供自身に問題があるというよりは、生活に影響を与える大人や社会の問題であることが圧倒的に多く
  • 子どもの食育
  • 体を動かして遊べる場所
などの環境づくりはとても重要です。


いままでの経済優先の社会は子供からのびのびと遊ぶ環境を奪ってきました。


未来ある子供が健康的に育って行けるように、大人や社会は考えてゆかなければならない時代にあると言えます。


一方で、今まで困難だった高度肥満の治療も登場しつつあり、今後の小児肥満の予防と改善に期待したいところです。
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