マダニ感染症

マダニ感染症

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ノラ猫に噛まれて死亡!?



昨年の夏にノラ猫に手を噛まれた女性が死亡していたことが報道され、その原因として
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
というマダニが媒介するウイルスによるもので、猫はこのウイルスを持ったダニに吸い付かれていたことが考えられます。


SFTS(重症熱性血小板減少症候群)のウイルスに感染すると
  • 発熱
  • 下痢
  • 吐き気
などから始まり、時間の経過とともに全身の臓器が侵され
敗血症
と似た症状に発展してゆきます。


血液中の血小板がやられることによって
  • 止血作用がなくなる
  • 腎臓の機能が低下
してゆき、やがて死に至る場合もあるという恐ろしい感染症で
  • この5年間で280人の感染者数
  • 致死率はおよそ20%
という事が報告されています。



マダニ感染症がなぜ増えているのか?



自然界の中にはダニは多く生息しており、野生の動物のテリトリーに人間の生活圏が進出してゆくにつれ、必然的に野生動物やダニとの接触は増えてゆく事になり、マダニ感染症ばかりでなく今までに経験したことのない感染症にかかる可能性も出てきています。


ノラ猫に限らず、野生のイノシシやシカからもマダニ感染症のウイルスは見つかっており、自然と触れ合う時や野生動物と触れ合う時には注意しておく必要があります。



マダニ感染症の治療法



マダニ感染症、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)はウイルスによるものなので抗生物質は効きませんし、承認されている抗ウイルス剤は無く、その治療として
  • 血小板を輸注
  • 腎機能維持のための点滴
など対症療法が主だったものになります。


この感染症の早期発見法として
  • 熱、下痢、吐き気などの自覚症状がある
  • ペットを飼っている
  • ペットの具合が悪い
などの情報を医師に伝えると、早期発見の重要な手がかりになります。



動物からのマダニ感染症から身を守るには






この感染症から身を守る方法として
  • 野良犬ノラ猫に触らない
  • ペットがダニに噛まれていないかよく見る
  • ペットの健康状態をチェックする
  • ダニを駆除する薬を使う
  • ダニに噛まれていれば獣医の診断を受ける
  • ペットに口移しで餌をやらない
  • 同じ布団で寝ない
など動物との接触には一定の注意をはらう必要があります。
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