梅毒について

梅毒について

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梅毒が増えています



以前梅毒は万単位の患者数でしたが、少し前までは数百人レベルを保っていました。


しかしここ数年で4倍から7倍に急増していることが報告されています。


患者数が少なかった時には、届け出義務のある梅毒患者の全てが届けられていない事もありましたが、梅毒感染の増加が注目されてきたことによって、しっかり届けられてきたという事も梅毒増加の要因と考えられますし、専門医以外の一般の内科医でも梅毒の患者を診る機会が増えてきています。



梅毒の原因



梅毒は
梅毒トレポネーマ
という細菌の感染によるもので、性交渉によって感染し
  • 咳やくしゃみ
  • 握手などの接触
などでは感染しません。


性交渉以外で感染する場合として
  • 感染者の血液を輸血
  • 感染者の血液が傷口に触れた
  • 口の中に傷があるときの感染者とのキス
などがあると感染してしまいます。



梅毒の症状



梅毒に感染すると
  • 性器周辺に潰瘍(赤み)
  • 性器周辺のリンパ腺のしこり
などの自覚症状が出てきますが、そのまま放っておいてもこれらの症状は治ってしまいます。


しかし梅毒は自然治癒せず体内でゆっくり増殖してゆき、やがて
  • 体中にブツブツが出来る
  • 手のひらに発疹が出来る
  • 脱毛
などの症状が出てきますが、こちらも初期段階と同じくしばらくすると治ってしまいます。


さらに経過すると、どんどん梅毒の菌は増え続け
  • 脳に障害が出る
  • 神経障害
  • 心臓障害
  • 骨が溶ける
など全身症状に発展し、ここまで進行するとお手上げの状態となります。






梅毒の検査と治療



梅毒の検査として、潰瘍の組織を見て梅毒トレポネーマの有無を調べることや、血液検査をして調べます。


性病の検査は他の病気と違って病院に行きにくいという思いもありますが、病院以外でも保健所では匿名で検査を受ける事もできます。


梅毒の治療は
ペニシリン
をきちんと使えば完治します。


もし検査を受けて梅毒に感染していることがわかれば、パートナーも感染している可能性が高くなりますので、ためらわずに検査を受ける事が何よりも大切です。


梅毒は早期の治療がより簡単で高い効果が得られますので、先延ばしにせず、もしかして?と思ったらすぐに検査を受ける事をオススメします。


また、妊娠中に感染してしまうとお腹の赤ちゃんに感染して
先天梅毒
になり
  • 死亡
  • 障害が出る
  • 生まれてある程度経過してから症状が出る
など次の世代にまで感染を広げてしまう事にもなります。


妊娠したときには梅毒検査は必ず行われますが、その時に感染していなくても、その後に感染してしまうと感染を知らないまま赤ちゃんが大きくなり、妊娠後期に赤ちゃんの異変によって感染が見つかるという不幸な実例もありますので、油断は禁物です。
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