劇症型溶連菌感染症

劇症型溶連菌感染症

スポンサードリンク

ありふれた菌で死に至る!?



あるプロ野球の投資コーチが多臓器不全で死亡した時に親族からの話として
劇症型溶連菌感染症
だったという事で注目が集まりました。


この病気の原因である
溶連菌
はありふれた細菌で身の回りのどこにでもあり、症状として
  • 喉が赤く腫れる咽頭炎
  • 体中に赤い発疹が出る
など子供を中心に発症し、抗生物質を飲むとすぐに良くなります。


しかしながら溶連菌による病気は増加してきており、一部の感染者で非常に劇症化するケースが
劇症型溶連菌感染症
という病名になり、通常なら治る病気がなぜ重篤な症状になるのかよくわかっていません。


現在、劇症型の患者の溶連菌の遺伝子を調べ、普通の溶連菌との違いや劇症型になるメカニズムが研究されているところです。



油断すれば手足切断も!



劇症型溶連菌感染症の経過は
  • 喉が痛い
  • 一気に高熱が出る
  • 足腰や指先など体のあちこちに強い痛みが出る
などの症状があり溶連菌が出す毒素によって
手の指先や足の指先が黒くなって壊死する
場合もあり、治療が遅れるとそれ以上病気が広がらない様に
  • 指を切断
  • 腕や足の切断
などをしなければならないケースもあり、劇症型溶連菌感染症の進行は非常に早いので感染した場合には早急に治療することが大切なのです。


他にも溶連菌が引き起こす病気として
  • リウマチ熱
  • 心臓の病気
  • 腎炎
など重篤な病気に発展することもあります。


溶連菌の治療に使う抗生物質は特別な薬ではなく、どこの病院でも使われている薬ですので治療は簡単に受けられます。



治療法について



溶連菌の治療でもらう飲み薬は
1週間から10日分
が処方されます。


薬を飲み始めて1〜2日で
  • 喉の痛みが無くなる
  • 熱が下がる
  • 感染力がほぼなくなる
などの改善が見られ、病気が治ったと思い薬を止めてしまう人もいます。


しかし処方された期間分の薬を途中でやめてしまうと、体内に残っている溶連菌が再び増殖する事にもつながりますので、症状が良くなってもきちんと薬を飲み続けることが何よりも大切なのです。



感染経路



感染経路として感染者の
  • くしゃみ
など風邪やインフルエンザと同じ経緯で感染する場合や、汚染された食品から感染する場合もあります。


溶連菌は扁桃やのどの奥などの粘膜を調べる事で菌の有無がわかります。



感染しやすいタイプと注意点



基礎疾患を持っている人は溶連菌に感染すると重症化するリスクは高くなりますが、健康な人でも感染してしまいます。


また健康な人が溶連菌に感染して突然亡くなってしまう事もある恐ろしい側面ももっています。


溶連菌感染について注意すべき点として
  • 喉の痛みが2〜3日続く
  • 熱がある
  • 指先や関節の痛み
などがある場合は溶連菌感染症や他の病気の可能性もあるので、病院で診てもらう必要があります。
スポンサードリンク

02 劇症型溶連菌感染症関連エントリー

01 マダニ感染症
噛まれると死に至る事もあるマダニ!どのようなダニが危険なのか、その予防法と治療法とは
03 梅毒について
近年増加傾向にある【梅毒】の原因と治療に立ちはだかる壁について
04 腸管出血性大腸菌O157について
重症化して死亡することもあるO157をはじめとする腸管出血性大腸菌の症状や予防法と治療法について
05 RSウイルスについて
寒い時期に流行するRSウイルスが夏にも流行した理由とは?感染すると重症化する乳幼児が注意すべき点とは?