腎臓の病気について

腎臓の病気について

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急に腰のあたりが痛くなった!



腰の痛みが出る腎臓の病気では
尿管結石
があり、腎臓から膀胱までの管に石が詰まって尿が流れなくなり激痛が起こることで有名です。

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尿路結石の原因と予防

腎臓でできる石は腎臓にある間は痛みを感じませんが尿管に流れ出て詰まってしまうと炎症を起こし
  • 上の方で詰まれば腰から背中の痛み
  • 真ん中で詰まれば脇腹から腰の痛み
  • 下で詰まれば下腹部から陰嚢、大腿までの痛み
と石の詰まる場所で痛みの場所が変わるのが特徴です。


結石の痛みは寝ている時に起こりやすく、明け方に痛みで目が覚めて病院に駆け込む患者さんも多くいます。


尿路結石による痛みは、痛い〜とても痛い〜痛いという波があり、一定の痛みは常に感じている事や安静にしていても動いていても痛みは感じるという特徴があります。



検査法は



尿路結石が起こると尿が詰まって逆流する
水腎症(すいじんしょう)
が起こり超音波検査で見つけることができますし、CTを撮れば水腎症とともに石も見つけることができます。


以前は尿に血が混じっているかを調べて診断していましたが、尿管結石があっても血が混じるのは7割で、結石で無い人でも血が混じっていることがあり、尿潜血検査では正確な診断はできません。



尿路結石の治療と注意点



尿路結石の治療は患部の炎症で痛みを取る
抗炎症剤
が最も効果が期待できますが、それでも効かない場合には
合成麻薬
を使う場合もあります。


また石の大きさによっても治療が変わります

4ミリ以下
結石が4ミリ以下では2週間以内に8割以上の人が排出されるので痛み止めで痛みを散らして様子を診ます。


10ミリ以上
1センチより大きくなった結石がある場合には自然排出ができませんので泌尿器科で手術や衝撃波で石を砕いて取り出す事が必要です。


もし尿路結石があって熱が出ている場合には細菌が繁殖しており
敗血症
になり命にかかわりますので、真夜中でも救急病院に行くことが必要です。



尿路結石は再発しやすい?



尿路結石は尿の中のカルシウムやシュウ酸の濃度が同じでも、結石ができやすい人とできにくい人がおり、家族歴のある人もできやすい傾向にあります。


尿路結石の予防には
石ができにくい食事
が最も大切で
1日に2リットル以上の水分をとる
と尿が濃縮されにくくなるので結石もできにくくなります。


他に結石の原因であるシュウ酸カルシウムを作らない様にするには
  • 肉を少なくする
  • 塩分を控える
事も必要で、シュウ酸が多く含まれる
ほうれん草
も食べる量を控えるようにします。



他の腎臓の病気でも



尿管結石と同じ様な痛みは
腎梗塞
でも起こり
持続性のあるズーンとした鈍痛
があり、比較的高齢者に多く見られます。


腎梗塞になると腎臓の血管が詰まって血液が流れなくなった細胞は死んでしまう病気なのですが、まれな病気ですので痛みがあって見つけるのは難しくなります。


痛みがある場合で尿管結石を探しても見つからず、心房細動など血栓ができやすい傾向のある人はこの病気を疑い
造影剤を使ったCT撮影
で見つけます。


腎梗塞の治療は血栓を溶かす薬で様子を見る場合がほとんどですが重症になると
  • 腎臓摘出
  • 人工透析
なども必要になってきます。
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