急性膵炎(すいえん)について

急性膵炎(すいえん)について

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腰や背中が燃えるように痛い!



すい臓によって「膵液」が分泌され食べ物を消化してゆくのですが、すい臓に炎症があると、すい臓自身や周囲の組織を溶かしてしまう恐ろしい状態になってしまいます。

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急性膵炎の痛みは、胃や背中、腰のあたりに
  • 持続性のある「じわーー」と来る激痛
  • 焼けるような痛み
  • のたうち回るような痛み
を感じます。


すい臓は背骨の前にあり、あおむけになるとすい臓が背中の神経を刺激することから
  • うつ伏せ
  • 四つ這い
になって神経よりすい臓が下になる姿勢を取ると少し痛みは和らぎます。



急性膵炎の原因は?



急性膵炎の大きな原因としてアルコールと胆石があります。


アルコール
アルコールによって急性膵炎になるのはほとんど男性で、アルコールの飲みすぎによってすい臓に負担がかかり続け、やがて消化液が流れる「膵管」が狭くなることによって逆流が起こり、すい臓自体が溶けてゆきます。


胆石
胆石は中年以降の女性に多く
  • 体重が多め
  • お産が多い
などの人に多いとされ、胆汁の出口と膵液の出口の合流部分に石が詰まると、膵液が逆流して膵炎を起こします。


その他の原因として
  • 中性脂肪の摂り過ぎ
  • おたふくかぜ
  • 薬によるもの
  • 事故などの衝撃
  • 先天性の病気
などがあります。



症状と診断



急性膵炎になると
  • 腰が痛い
  • 胃が痛い
  • 背中が痛い
  • おう吐が収まらない
  • 微熱〜高熱で熱がある
  • あおむけがつらい
  • 四つ這いになると楽になる
  • 消化不良の便(ビチビチ)がでる
などの自覚症状が出てくるほか血液検査で
リパーゼの異常値
も認められます。


腹部CTを見ると膵炎の重症度まで知ることができ、診断の決め手になります。


膵炎の治療



急性膵炎の治療はすい臓の負担をなるべく避けることから
  • 絶食
  • 禁酒
を行います。


他には
  • たんぱく分解酵素阻害剤
  • 胆石がある時には石を取り出す
なども行い重症の膵炎になると手術を行う場合もあります。


またすい臓の健康を守るために栄養管理も欠かせません。


昔の治療では点滴のみが行われていましたが、最近では48時間以内に鼻から、すい臓の先の十二指腸の先までチューブを入れ栄養を補給したほうが手術をしなくてもよくなり、感染症などの合併症のリスクも下げることができます。



治療しても治らない?



一般的には治療すればよくなるのですが、アルコールをやめられない人も多く、何度も膵炎を繰り返すうちに
慢性肝炎
になる人もいますので、生活習慣の改善が望まれるところです。
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