治療について

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高齢者の抗うつ薬



高齢者の場合には、血圧や糖尿病などをすでに治療していて、それらの薬も日常的に服用しています。

このような時に抗うつ薬を処方する場合には、今使っている薬との相性を念頭に置かなければなりません。

また、本来抗うつ薬は副作用が強く高齢者には向かない薬なので、少量の抗うつ薬しか使えなかったのですが、最近になって副作用のほとんど無い薬が出てきて高齢者にも安心して使うことができるようになって来ました。

今までの抗うつ薬の副作用としては【めまい】【眠気】【フラつき】など高齢者には転倒につながる原因にもなり、さらに緑内障がある場合には抗うつ薬は使えない、というのが常識でした。



新薬の効果



新しい治療薬の登場で、持病がある高齢者でも、うつ病の治療ができるようになった結果、以下のような治療成果を見ることができました。

80歳を過ぎた女性のケースでは、頑固なめまいと食欲不振、物忘れがありヤル気も起こらない、という症状があり、めまいなどは、耳鼻科などの「めまい外来」で診察してもらっても原因ははっきりしませんでした。

去年の震災で心が揺さぶられた人も多く、それ以降さらに症状がひどくなって目も見えにくくなってきたという症状も加わって来ました。

また動悸や息苦しさ、不眠なども感じ、様々な診療科で診察してもらってもはっきりと原因がつかめず、家族も疲れ対応に苦慮している状態でした。

そして抗うつ薬による治療をしたのですが改善が見られなかったので、精査入院をしてもらいました。

入院後、今まで使っていた抗うつ薬に変えて新しいタイプの抗うつ薬と食欲が出るようなタイプの抗うつ薬の2種類の抗うつ薬による治療に変えた所、入院後2週間以内に食欲も戻り体重も増えてきました。

さらに表情も出てきて、意欲も改善してきて、1ヶ月と少しで元気になって退院することができました。



高齢だからとあきらめないで



実際に80歳を過ぎた超高齢者でも治療をすれば元気になり、人生を取り戻す事もできるようになりました。

病気が治ると本人ばかりでなく家族も喜びを感じる事ができます。

高齢者のうつ病は、持病や認知症と複合して発生していますので診断は非常に難しい面もありますが、色々な治療をしても芳しくない時には専門医を受診してみることをおすすめします。
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03 治療について関連エントリー

01 高齢者のうつ病とは
高齢者の病気のウラにはうつ病が隠れている事が多々あります。80歳の人でもうつ病の治療をすることで体の不調を治すこともでき、よりよい人生を送ることができます。
02 高齢者のうつ病の特徴
高齢者のうつ病は訴える症状が若い人とは大きく違ってきます。腰痛や便秘など治療してもよくならない時にはうつ病を疑って見ることも必要です。
04 うつ病と認知症が重なった場合
うつ病と認知症が重なることは高齢者で見られますが、原因を突き止めることが治療が成功するカギになります。
05 高齢者のうつ病と向き合う
うつ病も早期治療ができれば回復も早く、治療も短く済みます。高齢者のうつ病のきっかけを見つける方法とは