自覚の無いかくれ脱水

自覚の無いかくれ脱水

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高齢者と体の水分量



熱中症を防ぐには、脱水症の予防が大切です。脱水症を防ぐには体重の60%の体液を維持しておくことですが、この体液は年齢と共に変わってきます。

人間は胎児では90%が水分で、幼児では70%になり、成人では60%、さらに高齢者では50%にまで低下してしまいます。

このような事から高齢者ほど脱水症になりやすく、さらに高齢者は脱水の症状に気づきにくいという事から注意が必要です。



子供の脱水症



高齢者とともに子供も熱中症や脱水症になりやすいのですが、脱水症になる仕組みは高齢者とは違っています。

子供が一日に入れ替える水分量は、実に全体の水分量の半分にもなります。

食物や飲み物から摂る水分が少しでも少ない時や、下痢や発熱などがあるとすぐに脱水症になってしまうのはこのような体の仕組みがあるからなのです。



高齢者の水分量が足らないのは!?



成人では体重の60%の体液が高齢者になると減ってゆくのは、使わなくなった筋肉量の低下に原因があります。

人間の体で水分を溜めておくのは、脂肪でも骨でもなく『筋肉』なのです。

高齢になって、動かないままでいるとどんどん筋肉が落ち体の水分量も減ってゆき、その結果、熱中症に対する抵抗力もどんどん低下してゆくのです。



こんなに違う年代別脱水症



成人では脱水症になると、激しい喉の渇きと共に唇など皮膚が乾燥し、尿が出なくなり血圧も低下してきます。さらに症状が進むと熱が出てきたり脈が早くなるなど熱中症の症状が出てきます。

これが子供になると、なんとなく機嫌が悪い、とか泣いてばかり、お腹の調子が悪いなどで脱水症になっている事があります。

高齢者の場合には、物忘れが激しくなったり、ふらつくような事など認知症と同じような症状が出る事もあります。




脱水症の見つけ方



年代別に大きな違いを見せる脱水症ですが、なるべく早く発見しなければなりません。

そのためには、脱水症の前段階の「かくれ脱水」を見つけるのがポイントで、以下の様な事をチェックしてみます。


・舌の表面がザラザラになって光沢がない。
 (唾液が減ってものが飲み込みにくくなっています)

・尿の色が濃くなっている。

・暑いのに汗をあまりかいていない

このようなチェック項目で脱水症になる前の「かくれ脱水」を見つけ、脱水症になりやすい子供や高齢者は早めに水分を与えるなどの対応をしてあげましょう。

かくれ脱水は特別な事ではなく、風邪をひいた時や二日酔いなど日常生活でしょっちゅう経験しているのです。
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03 自覚の無いかくれ脱水関連エントリー

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熱中症はどの年代によく起こるのか?年代別に起こりやすい環境や、病院に行ったほうが良い熱中症の見分け方を知りましょう!
02 熱中症を知るには脱水を知るべし!
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04 正しい補水方法
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05 熱中症、脱水をなくすために!
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