食から地域を見直す

食から地域を見直す

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食の循環と地域の活性化



山形県の長井市で取り組まれている「生ゴミ循環型農業」では、町の消費地では生ゴミから堆肥を作り、農家はその堆肥で作物を作るという循環を作っています。

自分たちが出す生ゴミから野菜が作られているという事がわかっていると、子供たちもそのことに高い意識を持っています。

環境問題で生ゴミを取り上げることもありますが、食育の観点からこのような循環型システムの取り組みは非常に興味深いものです。

長野県の大学でも調理実習などで出た生ゴミを、地域で作ってもらった生ゴミ処理機で堆肥化して、その肥料で作った野菜を調理実習で使うことにより、学生も食の循環に意識が向きます。

地域内で循環環境が出来上がれば、食について身近になり、地域も元気になる!自分たちも元気になるという良い循環が出来て非常に有意義なことだと思います。



人参だけのサラダだけれど



大学の近くの児童館で行った小学生向けの「食育講座」では、自分たちの畑で作っている野菜で調理実習をしました。

人参をピーラーで薄切りにしてサラダを作るという簡単な内容ですが、自分たちが畑から収穫した作物で作るので、楽しさは随分と違ってきます。



長野県の伝統文化に長寿日本一の秘密がある?



長野県では、家庭の中で伝統料理や食文化が受け継がれてきましたが、核家族化で伝承が途切れ長寿食である伝統食も食べられなくなれば、長寿日本一も実現しなくなるかも知れません。

家庭環境が変わって行く中で伝統食を伝承するには地域で取り組む必要があります。

新しい健康づくりの政策として「健康日本21」の第2次計画が現在動いています。

公衆衛生学の分野でソーシャルキャピタルの重要性が説かれていて、地域内でのネットワークや信頼度の高さ、地域でのルールが守られているような所は健康指標が良いのではないかと言われています。

長野県では、まさにその様な地域特性があるので健康長寿日本一が実現しているのかもしれません。

地域としてのネットワークが強く、取り組むべき課題にきちんと取り組んでゆくというのが、これからの地域づくりのヒントになるのではないかと思います。



基本は食



食事は世代ごとに事情が異なりますが、大切な事は「食事を楽しく」する事だと思います。

食事が楽しくなければ食に対する意識も向上しませんので、少しずつでも良いので出来ることから取り組んで、食を考える時間を持っていただければと思います。
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