うつ病の治療法について

うつ病の治療法について

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うつ病の最新治療



現在臨床の場で行われているうつ病の治療の中心は薬物療法になり、それ以外の治療としては、安全性の高い『電気けいれん療法』が行われています。

また最近になって『認知療法』などの精神療法も使われるようになってきています。

これ以外の治療法は実際の医療の現場で使われることはありませんし、その効果も医学的に実証されていません。



サプリメントや代替医療



薬物療法以外にうつ病にはセロトニンを含んだサプリメントの服用が有効であるという様な事が一部で宣伝されていたりしますが、その効果は実証されてはいません。

他に、代替医療と呼ばれるものについても、やってもやらなくてもほとんど立証されていないのが現状です。



うつ病治療に入ると・・・



うつ病と診断され、治療がはじまると治療の基本は、

・十分な休養
・適切な薬物療法

となります。

他にもストレス要因になるような職場などから離れることも必要になることもあります。

治療に際して、患者さんの理解が不十分な事が多く、病気の特徴や治療法について十分説明することが重要になります。

治療中に最も心配されるのは自殺で、その可能性がある場合には治療によって改善することを医師が保証して、自分を傷つけない事を面接で約束してもらうことも大切です。

うつ病患者さんは、一度決めたことはしっかり守る律儀な人が多く、約束は自殺防止に有効な事が多いのです。

ただし、中には自殺未遂を繰り返しているような人には入院治療が必要になってきます。



うつ病の入院治療



うつ病によって入院治療が必要な場合は、自殺未遂を繰り返したり、具体的な方法を考えている場合などです。

また、食欲不振などで栄養が摂れないような場合にも入院が必要になります。

普通のうつ病では、自分の症状を患者本人が理解しますが、【精神病性うつ病】などの精神症状の場合には妄想や幻覚などで治療そのものを拒否することが多く、このような時には本人の同意が無くても、家族の同意によって入院することが可能です。

法律的にも『保護者の同意による医療法入院』という扱いになります。



認知療法について



うつ病を発症する人の特徴として【物事を悲観的に捉える】傾向にあります。

患者さんの考え方や思考について気づいてもらうのが認知療法の基本です。

具体的には、一定の期間に自分に起こった出来事やそれに対する気分、取った行動などを記録してもらい医師と検証することによって、患者さんの思考の方向性について認知してもらいます。

認知療法は治療にかなりの時間がかかり、実際には時間をかけて治療できない場合も多く、不安や不眠などがある場合には、それらの治療が優先されます。

このような事から、認知療法ができるのは外来に頻繁に通える患者さんに限られてしまいます。

さらに、認知療法のスタッフのいる病院も限られていて、認知療法を受けられる患者は限定されてしまうのが現状です。



休職しなければならないケース



仕事を休んででもうつ病の治療が必要になる場合は、中〜重症のケースで多く見られます。

休職には本人と会社の事情など考慮しなければならない事もありますが、会社を休んで病院に行くような人は休職が必要な人がほとんどなのです。

普段真面目な人が会社を休みがちになり、上司から受診を勧められてきた人も居て、このような場合には休職の手続きを取って治療することが会社から勧められる事もあります。

うつ病は中途半端な治療では病気が慢性化する恐れがあります。

病気の症状に応じて、半日勤務や残業をしない働きかたを選択する人もいます。

休職の期間は2ヶ月程度が一般的ですが、中には回復に時間がかかり半年から1年近く入院しなければならない人もいます。

2ヶ月休職するのは長いと思うかもしれませんが、入院の後半は職場復帰の準備をしなければならないので、本を読んだり外出を繰り返したりしますので、休める期間はそれほど長くありません。



うつ病のリハビリ



最近では、『リワーク』と言って、うつ病治療後の社会復帰のためのリハビリが推奨されています。

うつ病治療後に1〜2ヶ月程度リハビリをすることにより、社会復帰がスムーズに行く事が多く見られます。
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